受験希望の方へ
音楽科のある高校や音楽学校受験を考えてみえる方へのアドバイスです。
一昔前に比べると音楽科の人気はあるとは言えない時代です。
それでも専門に勉強したいと思われる方は小さいころから
コツコツとピアノやその他の楽器を勉強してこられたばかりでしょう。
私の専門は歌なので、歌の立場から言いいますと、
日本という国柄なのか、日本人の声質、体形、性格などヨーロッパの音楽を演奏するために不向きなところもあると思います。
それをいかに克服していくかという長い挑戦が始まるのです。
声楽を習って音楽大学に進むにしても、その後にどのように声を使っていくのか大まかでよいので目標を立ててください。
そうでないと、日本でレベルの高い芸大、音大を出たとしても自分で食べていくことは難しいでしょう。
大きな夢を持つのも大事、でも現実を見るのも大事。
ご家族の理解があってたくさん勉強できる方は幸せだと思いますが、
そんな方ばかりではないはずですから。
最終、勉強したことをどのように人生に活かしていけるかまで考えていってほしいと思います。特殊な環境で、社会からかけはなれたこともあります。
つぶしがきかない、なんて言葉も聞かれます。
それでも魅力的な世界だからなくなることなく続いているのだと思います。
ものすごい時間を使ってお勉強しても報われないことの方が多いかもしれません。
親みたいな気持ちで言いますが、本気かどうかを自分自身によく問いただしてみてから受験を決めてください!
学校は勉強はさせてくれますが、後のことまでは面倒みてはくれませんから。
あと、補足ですが・・・
歌が専門であっても他の楽器にも興味を持って習うと幅がひろがります。
できれば音程のしっかりしている鍵盤楽器がよいかと思います。
高校も大学も副科としてピアノのレッスンが通常あります。
これは歌にはかなり重要なことだから勉強してほしいということです。
実際、歌のような単旋律を読むだけでは、複雑な歌曲を歌いこむことは不可能です。
器楽の伴奏部分がどう作られているのかも一緒に勉強していくとドイツリートなど深い読みができると思います。
楽器のお勉強もしっかりしてくださいね!